暑い夏に寒くなれるブログ

暑い夏に寒くなれるような怖い話を中心に書いてみたいと思います。

友人の正体

小学生の頃、クラスにWさんという女子がいた。彼女は先天的な病で体がただれていて、声もうまく発声できなかった。
大人しい子でいつも本を読んでいた。
男子の友人はいなかったが、女子の友人は不思議と多いようだった。


修学旅行で旅館に泊まった時、友人が女子の部屋に遊びに行こうと言い出した。
俺も同意して、どうせだからこっそり行って驚かせてやろうってことになった。
そしてクラスで一番人気のあった女子のいる部屋に行く事となった。
こっそりドアを開けると(どのように鍵を開けたかは忘れた)恐ろしい光景が。


体育座りで座り込むWさんを円になって囲むようにクラスの女子全員が立っていた。
そして、Wさんに対して「豚」「焼けど野郎」などと罵声を浴びせていた。
さらにクラスで最もかわいかった子が「じゃあ、カツラはずしまーす」と笑いながら言ってWさんの頭に手を伸ばした。
次の瞬間、Wさんの髪の毛が全部その女の手にあった。
Wさんは頭皮も病気で、髪の毛が生えないためカツラをしていたのだ。
男子は誰もそれを知らなかった。
ショックで何が何だかわからない俺の前で女子はWさんを蹴飛ばしたりカツラをライターであぶったり。
Wさんはかすれた声でうめく。助けを呼びたくても呼べないのだ。
俺と友人は無性に怖くなって見つからないように逃げた。


次の日、Wさんもクラスの女子も何事も無かったように京都を観光していた。
それが一番怖かった。


時がたって同窓会が開かれた。Wさんはすでに亡くなっていた。
俺は思い切って女達に修学旅行でのことを聞いてみた。
すると例の一番かわいかった女の子が「あんなの別に死んだっていいじゃん」といった。


趣旨がちょっと違うかもしれないが、これが俺の経験した最も怖い話です。

邪魔で通れない

友人の体験談。


二階に自分の部屋があるのですが丁度彼の部屋の下には、仏間があるそうです。


金縛りはしょっちゅう。
部屋の扉も勝手に開いて、閉まる。
まるで人が入って、扉を閉めたみたいに。


あまりにひどいので、部屋の四隅に塩を盛っています。
それでも、強い霊は出るらしくて寝ていて、いきなりの金縛りに
「またか・・・。」
と思い、目を開けたら目の前に長い髪の女の人と男の人二人が寝ている友人を囲むように立っていて、
(友人は布団を床に敷いて寝てます。)じっと、友人を見つめていたそうです。


何だか、いつもの弱い霊と違って「ヤバイ」
と感じた友人は、とっさに目を瞑ったそうです。
すると、今度はその三人は友人の寝ている布団の周りをくるくると、回りだしたそうです。


(どこか行ってくれーー!!)
さすがに怖くなった友人が、心の中でそう思っていたところ・・・。


「邪魔で通れない・・・。」
と、耳元で三人が一斉に呟きだしたそうです。


自分の真下に仏壇があることを思い出した友人は慌てて飛び起きて、布団をめくり上げて
部屋から飛び出して、彼女の家に転がりこんだそうです。


その話を本人から現場で聞いたときはさすがにびびりました。(w
そのときにも、扉が独りでに開いて悲鳴を上げてしまった、チキンな私・・・。

近づくノック音

高校の時の先生から聞いた、彼の友人の話。
仮に先生の友人をAさんとしておきます。


先生とAさん、ほか数名は同じ大学の寮に住んでいたそうです。
ある雪の日、寮生は全員が出払っていて、Aさんだけが
部屋に残って勉強をしていたらしいのですが、
1番奥の部屋のドアがノックされる音がしました。
寮の1回の廊下は鉤型になっていて、(¬←こんな感じ)
ノックされたのは右奥の部屋だったそうです。
それからカチャリとドアが開く音、パタンと閉まる音が続きます。
話の細部は思い出せないのですが、ほかの寮生達が
帰ってくる時間には、まだ相当遠かったらしいです。
Aさんはおかしいなと思いながらも勉強を続けていたそうです。
でも、そのノックの音がだんだんと近づいてくるのです。
つきあたりの部屋がノックされ、ドアが開いて、閉まる。
そのとなりの部屋がノックされ、ドアが開いて、閉まる。
Aさんの部屋は左のつきあたり。
徐々に近付いてくる音に、Aさんは恐怖を感じ始めていました。
やがて、音はAさんの隣の部屋までやって来ます。
勉強どころではなくなったAさんがガタガタ震えながら
じっとしていると……来ました。その音は自分の部屋へ。
とんとん。
小さなノックの音にも返事を返すことができません。
そして、ドアのノブがカチャリと音を立てて回された瞬間……




先生曰く、Aさんはガラスの窓をぶち破って外へ駆け出したらしいです。
窓と言っても障子のような…そう、ガラス戸ですね。
あまりの恐怖にその薄いガラスを破って外へ走り出て、
外に積もった雪の上で気絶しているのを帰ってきた寮生に見つけられたそうです。
音の正体は分かっていません。
また、人から聞いた話なので真偽の程も定かではないし、
文章がまとまりにくかったと言う点をお詫びしておきます。